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和泉 學(チムニー会長兼社長)

いずみ・まなぶ ──1946年生まれ。70年ジャスコ(現イオン)入社。79年コックドールジャスコ(現グルメドール)専務取締役。90年チムニー社長就任。今年7月より代表取締役会長兼社長執行役員に就任。
インバウンド需要を取り込み原点回帰で着実に成長
 昨年、日本を訪れた外国人観光客は前年比約30%増の1341万人と過去最高を記録、今後もさらなる伸びが期待されている。低迷する居酒屋業界で、こうした外国人観光客を取り込み業績を伸ばしてるのがチムニーだ。同社の和泉學社長は、「京都であれば牛若丸と弁慶、広島であれば厳島神社と、観光地の大型店舗ではその土地の歴史と伝統文化を生かした店舗空間づくりを心掛けながら、郷土料理や地酒といった複合価値を提供しています」と語る。
 店内に、日本相撲協会監修による本物の土俵を設けた両国国技館前の店舗では、年間30万人の来店客のうち10万人が観光客で、うち3万人を外国人観光客が占める。世界文化遺産にも登録された「和食」をキーワードに、今後もインバウンド対策に注力していくという。
 新鮮な魚介を提供する主力の海鮮居酒屋「はなの舞」をはじめ、さまざまな業態を展開する同社だが、一貫して取り組むのが地産地消を含めた6次産業化だ。他社との連携による食材の開発や、「チムニー農園」での農業への本格参入など、川上分野へも積極的に進出する。
 「居酒屋の良い所は、和洋中さまざまな料理を皆でシェアしながら楽しめることです。お酒だけではなく、特長ある料理を提案しながら当社の理念でもある『出会い、語らい、憩い、癒し』という居酒屋本来の機能に原点回帰すれば、ファミリー層も含めより幅広い方々にご来店いただけると考えています」(和泉社長)
 人材教育制度が充実し、従業員がFCオーナーとして独立することも多いという同社は、昨年創業30周年を迎えた。
 「30年はひとつの区切りであり、今年は新たなスタートの年になります。今後も『人を育てる会社』として、従業員の育成に取り組みたいですね」
 世界中の人から「ありがとう」と言われる企業を目指す和泉社長の挑戦は続く。
        

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いずみ・まなぶ ──1946年生まれ。70年ジャスコ(現イオン)入社。79年コックドールジャスコ(現グルメドール)専務取締役。90年チムニー社長就任。今年7月より代表取締役会長兼社長執行役員に就任。 宮城県水産振興課、地元の水産会社、漁業生産法人と協力し、宮城の水産物の商品化を進める 接客には大いにこだわっている。店舗では従業員の明るく元気な声が響く 充実したサービスを徹底するため、全国の店舗視察も欠かさない
今年2月にインバウンドへの取り組みとして開催した和食と伝統的日本文化を体験するイベントでは相撲の取組も行われた 「チェーンストア経営は確かに効率的ですが、効果的ではありません。地元の食材を採用し、地産地消にこだわったきめ細かなメニュー展開で他店との差別化を図っていきます」 今年4月の入社式。「サービス業の中心は人」という思いの下、さまざまな研修を経て貴重な戦力となる 「龍馬軍鶏農場」1号店で活用した「タマ軍鶏」の生産農場で。多店舗展開するにあたり、群馬県畜産試験場と新品種「上州しゃも」を共同開発するなど、品種改良にも参画している
ノドグロやアンコウの産地である島根県浜田市の久保田章市市長と。全国の漁港からの直送体制をより一層強化している インバウンド向けに、和食と日本の文化を同時に楽しむことができる店舗づくりを加速する